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眼科概要

診療体制

初診は予約制ではありません。状況により待ち時間が大変長くなる場合も多く、早朝に受付をしても診察が昼になる場合もございます。眼科にかかったことがない方の場合、まずはお近くの眼科に受診されることをお勧めします。継続的に受診が必要となる場合は、診察時に次回の予約を取ることができます。
外来診療は原則的に主治医制ですが、合わせてチーム医療によるサポート体制をとっております。病状・治療内容および医師勤務体制上の理由で診療担当医が変更となる場合もありますのでご了承ください。入院診療はチーム医療で対応しております。
また、眼科受診時にご注意いただきたい点として、受診後に半日程度自動車・自転車などの乗り物の運転ができなくなる場合があることがあります。これは、散瞳眼底検査の際に使用する散瞳薬の影響で、検査後に見えにくくなるためです。症状によっては予定外に散瞳眼底検査を行うこともありますので、眼科受診時は乗り物の運転をせずに来院してください。

治療方針

眼という極めて小さく精密な器官を扱う診療科であるため、常に慎重・丁寧に診療を行うように心がけております。
また、外界からの情報の80%以上は眼を通じて得られると言われ、視覚の重要性を肝に銘じ、患者様の視点で診療に当たっております。
さらに全身疾患の一部として目の病気が生じることもあります。これらの病気に関しては内科、脳神経外科や皮膚科などとも連携して治療にあたっています。

得意分野
緑内障

最新の知見に基づいて緑内障の早期発見・早期治療に積極的に取り組んでおります。様々な手術にも対応しております。

白内障

小切開超音波法による水晶体再建術を主体に行っております。むやみに手術時間の短縮をはかるのではなく、合併症が少なく眼に優しい手術を行っています。総合病院の特性をいかして、手術は片眼1泊入院あるいは2~3泊程度の入院で行うことが多くなっています。いずれにしましても、手術を決意して受診をされてから実際に手術を受けられるまでに日数がかかることをご了承ください。

その他

当科では世田谷区を中心とした地域医療ネットワークを重視し、病診連携(ホームドクターとの連携)を積極的に推進するとともに、大学病院などの高次医療機関との連携も適切に行い、受診される皆様が最良の医療を受けられるように常に心がけております。

取り扱う主な疾患

白内障、緑内障、糖尿病網膜症、ぶどう膜炎(サルコイドーシス、原田病、ベーチェット病、急性前部ぶどう膜炎など)、網膜血管閉塞症、網膜剥離、黄斑変性症、視神経炎・視神経症、角結膜疾患、ドライアイ、流涙症、涙嚢炎(涙のう炎)、鼻涙管閉塞症、涙小管炎、加齢性眼瞼下垂、眼瞼内反、眼瞼けいれん、斜視、弱視

治療手技・手術

白内障の治療(水晶体再建術)

水晶体はカメラのレンズに相当します。白内障はこの水晶体が混濁する疾患で、「見にくい」、「かすむ」などの視力障害を来します。原因は主に加齢によるものですが、先天性のものや外傷によるものもあります。
治療にはいわゆる特効薬はありません。混濁が進行し、日常生活に支障を来すほどの視力低下を自覚している場合は、手術を検討します。ただし基本的には放置しても害がない病気であるため、ご本人の決断がつかない場合には経過観察をすることになります。安全性を重視し基本的に入院にて手術を行います。
白内障手術後に生じる後発白内障に対しては、外来でYAGレーザー治療を行います。

緑内障の治療(レーザー手術、観血的緑内障手術)

緑内障は視野狭窄を特徴とする疾患で、日本緑内障学会によると緑内障の有病率は40才以上で5.0%、20名に1名の割合になると報告されています。そして、日本人には眼圧が高くならないタイプの正常眼圧緑内障が非常に多く、緑内障全体の約70%であるとされています。正常眼圧緑内障は病状が進行するまで自覚症状に乏しく、発見されにくいため注意が必要です。いずれのタイプの緑内障でも、視野狭窄の進行を防ぐためには眼圧を下げることが最も有効とされています。
当科では緑内障の早期発見・早期治療を重点項目の一つとして取り組んでおります。レーザーを用いた虹彩光凝固術、隅角光凝固術や観血的な虹彩切除術、濾過手術等を行っております。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症はつい最近まで我が国の失明原因第1位となっていましたが、レーザー治療の普及により失明に至る症例は減少しつつあります。しかし、糖尿病網膜症は失明直前まで自覚症状がなく、自覚症状が出始めると急激に視力を失うという特徴があり、厳密な血糖コントロールに加えて眼科検診の重要性は変わりません。
当科では蛍光眼底造影により網膜症を正確に評価して、レーザー治療を行っております。また、糖尿病網膜症でしばしばみられる硝子体出血や黄斑浮腫に対しては、硝子体手術が有効である場合があります。現在当院では硝子体手術を行っておりませんので、手術が必要な場合は、適切な病院をご紹介いたします。

黄斑変性

黄斑は眼底の中心に位置し、物を識別する能力が最も優れた部位です。黄斑の機能が障害されると極端に視力が低下します。黄斑変性症には加齢黄斑変性、黄斑前膜(黄斑線維症)、黄斑円孔などがあります。治療は硝子体注射、レーザー治療、手術治療などがあります。

眼瞼下垂症、眼瞼内反症

まぶた(眼瞼)は1日に2万回も開瞼と閉瞼を繰り返すと言われています。そのため、加齢により上まぶたを持ち上げる筋肉が疲弊したり、加齢による皮膚の弛緩が強まると、まぶたが開きづらい状態になることがあり、これを加齢性眼瞼下垂と呼びます。一方、下まぶたを引っ張る筋肉が弱まったり、下まぶたの皮膚がたるむと、睫毛が常に内側に向き眼球をこするようになる場合があり、これを眼瞼内反と言います。いずれも多くの場合は、手術により治療が可能です。

翼状片、結膜弛緩症などの角結膜疾患の治療(翼状片切除術、結膜弛緩症手術など)

翼状片は結膜が角膜に侵入する病気で、進行すると乱視を惹起して視力低下を来します。その場合は、翼状片を切除する必要が生じます。当院では再発の少ない方法で手術を行っております。

ぶどう膜炎の治療

ぶどう膜炎は眼の中に炎症を起こす疾患の総称です。約90%はアレルギーや膠原病などの症状と考えられる内因性のもので、細菌、かびなどの感染による外因性のものが約10%です。内因性のぶどう膜炎のうち約半数は、眼以外の症状や検査結果で確定診断がつきます。口内炎などができるベーチェット病、胸部X線でリンパ節の腫脹を伴うことが多いサルコイドーシス、頭痛を伴うこともあり急に視力が低下する原田病などがその代表です。
治療はステロイドの点眼を中心とし、重症の場合ベーチェット病では免疫抑制剤、サルコイドーシス、原田病ではステロイドの全身投与を行います。感染によるものは原因を特定し、原因に対する治療を行います。

視神経炎の治療

視神経炎は急速に視力低下を自覚する疾患で、片眼性のものが多いですが、両眼性のものもあります。眼底検査で視神経乳頭の腫脹を認めることが多く、糖尿病、膠原病が原因となっていることがあります。視神経乳頭より脳側の視神経に炎症を起こした場合は球後視神経炎となり、視神経乳頭には変化がみられません。多発性硬化症などが原因となります。
軽症の場合は経過観察しますが、視力低下が著しい場合、両眼性の場合などはステロイドの大量投与で治療します。

弱視の治療

弱視のうち強度遠視や強度乱視のよるものは眼鏡装用によって治療が行える場合があります。視覚の発育は幼少時期に限られているため早期発見・早期治療が大切です。

VDT症候群、眼精疲労の治療

近年、IT(情報技術)化が急速に進められ、VDT(Visual Display Terminals)が広く職場に導入されたため、誰もが職場においてVDT作業を行うようになりました。それに伴い、長時間のVDT作業による目を中心とした心身への負担が問題となっています。自覚症状としては「眼が疲れる」、「眼が痛い」、「眼が乾く」、「頭が痛い」、「頭が重い」、「肩が凝る」、「腕がだるい」、「イライラする」などが挙げられます。眼科的にはピントの調節障害や眼位の異常、ドライアイなどが認められます(IT眼症、テクノストレス眼症)。したがって業務上、VDT作業に従事する場合は、定期的にVDT健診(VDT検診)を受け、目の健康を守ることが労働衛生管理上求められています。
職場環境や生活習慣の改善の他に、眼鏡調整、ビタミン剤点眼液、調節機能改善薬点眼液、ヒアルロン酸点眼液などを用いて治療を行います。

診療実績

2017年度
診療科で行った主な手術や処置の件数
手術名 外来 入院
マイボーム腺梗塞摘出術 18 0
角膜強膜縫合術 3 4
眼瞼内反症手術(皮膚切開法) 1 0
強角膜瘻孔閉鎖術 2 1
隅角光凝固術 89 0
結膜異物除去(1眼瞼ごと)     8 0
結膜下異物除去術      33 0
結膜結石除去術(少数のもの(1眼瞼ごと))   13 0
結膜腫瘍摘出術     1 0
結膜嚢形成術(部分形成)    8 13
結膜縫合術 3 0
顕微鏡下角膜抜糸術 13 0
後発白内障手術 59 0
水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) 0 5
水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 1 481
虹彩光凝固術 41 0
麦粒腫切開術 1 0
網膜光凝固術(その他特殊なもの・一連につき)      19 0
網膜光凝固術(通常のもの・一連につき)   26 0
翼状片手術(弁移植) 1 2
緑内障手術(流出路再建術) 0 6
緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートのないもの) 0 6
緑内障手術(濾過手術) 0 16
霰粒腫摘出術 1 0