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病気のはなし

脳卒中=脳血管障害ってなに?

2021年11月

医長 清本 政

脳卒中=脳血管障害ってなに?

“卒中”と言う古い言葉は、突然意識を失って倒れ、昏睡状態となるような発作のことを示していました。そして、意識はあるが突然半身不随になるような病気を、昔は”中気”あるいは”中風” とも呼ばれていました。 その原因は、脳の血管が詰まって血液が流れなくなったり、脳の血管が裂けて出血したりして、脳の組織が傷害されることによります。 脳出血は、昔は”脳溢血(のういっけつ)”とも言われていました。
脳卒中は、脳の血管が詰まる“脳梗塞”、脳の細い血管が裂けて脳の組織の中に血腫(出血の固まり)をつくる“脳出血”、さらに脳の太い血管にできた脳動脈の瘤(こぶ)が裂けて脳の表面に出血する“くも膜下出血”に主に分類されます。割合としては脳梗塞が約75%、脳出血が約20%、くも膜下出血が約5%です。

脳卒中の症状は?怖さは?

脳卒中の症状は損傷される脳の部位によってさまざまです。特に片側顔(Face)のゆがみ、片腕(Arm)のまひ、しゃべりづらさ(Speech)の症状は特徴的で脳卒中を強く疑います。このため時間(Time)を待たずに早く医療機関を受診することが大事です。この頭文字をとって“FAST(早く)”を意識して対応していただきたいと思います。また神経症状を伴わなくても、普段経験したことのない強い頭痛や嘔吐を伴う頭痛はくも膜下出血を疑いますので、医療機関に相談されることを勧めます。
脳卒中は以前から死亡率の高い病気で知られていますが、それ以外にも後遺症で寝たきりや介護を要する状態になる頻度が高い病気です。これまでの生活スタイルが一変し、これまで出来ていたことができなくなる怖さがあり、生活に苦労されることも多いです。

脳卒中はどのような人に起こるの?

生活習慣病がベースになってくる病気なので、基本的には高血圧や糖尿病、脂質異常症のある方、喫煙習慣のある方は脳卒中を起こしやすい傾向にあります。また不整脈、特に心房細動のある方は脳梗塞を起こすリスクが高いです。
脳卒中を予防するには、生活習慣病をきちんと管理し、前兆を早めにキャッチするために健康診断や脳ドックを定期的に受診することが大事です。

治療はどんなもの?

脳卒中の治療は以前より進歩しています。特に脳梗塞の治療については、ここ10年で大きく変わりました。これは注射薬(血の塊を溶かす)や血管内治療(血の塊を取り除く)、リハビリテーション治療の発展によります。すぐに治療が受けられれば、これまでの治療では寝たきりになる患者でも自立生活ができるようになる可能性があります。脳卒中の治療に共通して言えることは、早期治療することが大事です。
脳卒中を疑ったらすぐに医療機関を受診しましょう!その前に脳卒中にならないように予防することがさらに大事であることは言うまでもありませんが。

詳しくはこちらの診療科にて

脳神経外科

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