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病気のはなし

甲状腺の病気の診断

2020年5月

関 康史

甲状腺と聞いてどんな臓器か思い浮かぶ方は少ないと思います。ですが、甲状腺は我々の体にとって大切な臓器であり、甲状腺の病気は様々な症状を起こすことがあります。今回の緑のひろばでは、甲状腺の病気についてご紹介します。

甲状腺とは、首の前にあり蝶の形をした比較的小さい臓器です。重さはわずか15gと言われています。甲状腺は皮膚や皮下脂肪に覆われているため、外から見たり触ったりしただけでは通常よくわかりません。この小さな臓器は、甲状腺ホルモンを分泌することにより、体全体に重要な働きをしています。

甲状腺の病気の診断

甲状腺ホルモンの働き・・・細胞の代謝を活発にする

このため、甲状腺ホルモンが増えると、全身の臓器が活発になるため、脈が増える、血圧が上がる、手が震える、やせる、不眠などの症状が出ます。
一方、甲状腺ホルモンが減ると、全身の臓器が不活発になるため、脈が減る、血圧が下がる、浮腫、貧血、便秘、体重増加などの症状が出ます。

甲状腺の病気は、ホルモンの観点から見ると、ホルモンが増える病気、減る病気、ホルモンは関係しない病気に分かれます。そのほか、全身の他の臓器の病気と同じく、良性と悪性に分かれます。このため、甲状腺の病気は下の表にように6種類に分類することができます。なお、ホルモンが増えることを「甲状腺中毒症」「甲状腺機能亢進症」と言い、ホルモンが減ることを「甲状腺機能低下症」と言います。

甲状腺の病気の診断

大きい腫瘍があると、外から触ってわかることもありますが、基本的に甲状腺ホルモンの増減がなければ、良性でも悪性でも症状はありません。
症状や触診で甲状腺に病気が疑われた時には、これらの表のどこに位置するかを見極めるために検査をします。ホルモンについては、採血で多いか少ないかを見極めますし、良性か悪性かはエコー(超音波)検査を行います。エコー検査で悪性が疑わしい場合には、穿刺吸引細胞診といって、甲状腺に針を刺して細胞を取ってきて顕微鏡で確認することもあります。

甲状腺の病気の診断

甲状腺の病気はわかりにくいのですが、皆さんの理解のお役にたてれば幸いです。甲状腺の病気についてわからないことがあれば担当医にご相談ください。

詳しくはこちらの診療科にて

糖尿病・内分泌内科

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