メニュー

公立学校共済組合 関東中央病院

  • フォントサイズ
  • 小
  • 中
  • 大

病気のはなし

脳血管内治療 ~切らない治療~

脳神経外科医長 清本 政

 脳血管障害(脳卒中)は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血に代表される疾患です。死亡率が高く、後遺症により寝たきりや介護を要する可能性が高い疾患でもあります。
 脳血管a障害の外科治療には「切る手術」が主流で行われていますが、近年の医療技術や医療機器の発達により「切らない治療」として「血管内治療(カテーテル治療)」も行われるようになりました。脳血管内治療は局所麻酔でも行うことができ、持病や高齢のために全身麻酔が困難な患者様でも体に負担の少ない治療を受けることができます。脳血管内治療は従来の「切る手術」と比べて同等の治療成績が示されており、脳血管内治療の件数は近年増加傾向にあります。

 脳血管内治療の方法は主に足の付け根にある大腿動脈からカテーテルを挿入し、レントゲン線と造影剤を利用して血管の内側から治療を行います。治療時間はほとんどが1~3時間で、入院期間も1週間ほどのことが多いです。脳血管内治療を安全に行うためには術前に血管解剖を評価する検査や術前の内服が必要になります。また術後も一定期間の内服や定期的な検査が必要になります。

脳血管内治療 ~切らない治療~

 当院では患者様の容態や検査結果を踏まえて、従来の外科治療と脳血管内治療をよく検討して患者様に適した治療を行っております。

主な疾患と脳血管内治療

脳動脈瘤
 脳動脈瘤は頭蓋内にできた血管の瘤(こぶ)であり、近年はMRIなど脳の検査で発見されることが増えています。一般に未破裂の動脈瘤は症状を出しませんが、破裂すると、くも膜下出血を起こします。くも膜下出血は強い頭痛を伴い、命に関わる重症度の高い病気です。脳血管内治療では動脈瘤内にコイルと呼ばれるとても柔らかい細い金属の糸を埋めて動脈瘤の破裂を予防します。動脈瘤の形状によってはコイルが血管に出てこないようにステント(金属の網目状の筒)を使用することがあります。

脳血管内治療 ~切らない治療~

頸動脈狭窄
 動脈硬化の進行により頚部の太い動脈が細くなり脳血流障害を起こします。脳への供給源である頸動脈が高度に細くなった場合、広い範囲で脳梗塞を起こす恐れがあります。脳血管内治療では細くなった頸動脈にステント(金属の網目状の筒)を置くことで細くなった血管を広げて脳血流を確保し、脳梗塞を予防します。

脳血管内治療 ~切らない治療~

脳梗塞
 動脈硬化や不整脈をきっかけに突然血管が閉塞した場合、脳細胞障害(脳梗塞)を起こします。脳梗塞は時間の経過とともに広がっていき、一度脳細胞に障害が起きると元には戻れないために後遺症となります。脳梗塞が広がる前に閉塞血管を再開通させることで脳細胞障害の範囲や後遺症を減らすことができます。脳血管内治療では血のかたまり(血栓)をステントに絡めたり、吸引して取り除くことで再開通させることができます。

脳血管内治療 ~切らない治療~

詳しくはこちらの診療科にて