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病気のはなし

もう年金制度は信用できないけど・・・医療保険制度は守りたい!

2019年8月

部長 館花 明彦

このところ年金問題だ、2000万円だとお国のするコトの問題が噴出ですね。ところで我が国の健康保険。世界中を見てもこれがとても恵まれた制度なのはご存知ですか?

でも、われわれは当たり前に慣れ過ぎ、医療イコール保険診療、つまり安い、これが当然、と感じています。薬をなるべく多く出してと言って余らせたり、湿布や軟膏を期限切れにしたり、何となく気になるからレントゲンやCTを頼んだり。保険料取られてるんだし、どうせ税金でしょ、とか医療を無駄にしていませんか?

我が国は患者負担3割ですよね(高齢者1割)。だから外国で同じ診療を受ければ、単純に考えても3倍以上(高齢者は1割負担なので10倍)の費用です。ときどき海外で手術を受ける患者の募金が数千万円から一億円を超えているのも耳にしたことがあるはずで、本来、医療費はバカ高いもの。したがって国が費やす医療費は莫大で、なんと年間約42兆円!ちなみに患者負担分は約5兆円。平成元年の医療費が20兆円弱だったのに今や42兆円!これはオーストラリアやスペインの国家予算に匹敵します!アルジェリアやパキスタンなら10年分!ボツワナやジャマイカなら100年分の国家予算!!なにしろ日本の医療代は一定以上の高額になると、超えた分の費用はお国が負担してくれるので(高額療養費制度)、心臓とか脳の手術や癌治療でもお金に困る事がないのです。しかし高価な薬や医療技術がこれからどんどん保険診療になるので、いつまでも継続は無理だろうとは感じませんか?

お国のやっているコトには問題が山積みですが、良いコトもやってくれています。この制度こそ子や孫、その先まで残すには無駄を減らさなくては。後期高齢者にかかる14兆円にも、必要性の疑問な医療費がかなりあるはず。長年の不摂生で病院通いが始まった人、検診を受けなかったり異常値の結果を放置した人、具合が良くないのに悪化するまで我慢し過ぎた人、コジラセたら時間も医療費も勿体ないのです。病院は待たされ時間かかるし、検査やお金が勿体ないと思う人、健康人は別として、具合の悪い人は考え直さないとコジラセます。もしも病気や癌が見つかったらどうしよう、ではなくその時はコジラセる前にしっかり診療を受けるのです。

ところで一例として、癌の診断がついたあと、民間療法や保険以外の診療(治験など除く)へ行く人、中には宗教にすがる人、などに一定の割合で遭遇します。その多くはしばらくして戻ってきますが、悪いことに時間もお金もかけ病気をコジラセてくるのです。自費で病気をコジラセ、それを国の保険制度で治してゆく。これも本当に勿体ないですよね。素晴らしい日本の保険制度を維持し長く残すために、増税されてもやむを得ないのではなく、健康に気を遣えば、無駄を省けば、十分に維持できるはずだと思いませんか?

そのうち医療の対象は高齢者対応が主になり、病人が減って医者や病院が暇だヒマだと嘆き、医学部出てもやることないと人気がなくなり、そんな時代を想像すると面白いと思いませんか?

参考資料(The World Factbook2012,2016 米国CIA発表、平成28年度国民医療費の概況 厚労省発表)

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乳腺外科

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