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公立学校共済組合 関東中央病院

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病気のはなし

人間ドックについて

健康管理センター副部長 児玉 俊

 今回は「病気」とはちょっと異なるお話になります。

 日本人の平均寿命が80歳を大幅に上回った現在、「長寿」だけでなく、その時間をより健康で過ごしたいと考えることは自然な流れです。治療はもちろんですが、予防や早期発見の重要さが医療者にも皆さんにも浸透してきたことで、「人間ドック」も特別なものではなくなってきました。

 船の「ドック」が、次の航海へ向けての点検、整備や修理の場であるように、人間ドックの最大の目的は、皆さんのこれからの長い航海(=人生)へ向けての点検です。でも、人によって気になるところはいろいろ異なります。高血圧や動脈硬化、糖尿病、コレステロールなどのいわゆる「生活習慣病」から、がん、脳卒中、認知症、骨粗しょう症、女性特有の疾患…受診される際にはホームページやパンフレットなどをご覧になると思いますが、ご自身の気になる部分を知ることができるような検査がメニューに組み込まれていますか?多くの人間ドックでは通常の内容に加えて、オプションの項目があります。組み合わせることで、よりご自身が気になる部分の詳しい検査を受けることができます。

 受診される際には、検査以外に行われていることにも目を向けて頂ければと思います。ドックによっては、受診の待ち時間などに健康や食生活に関する講演や相談を行っていることもあります。おいてあるリーフレットや壁の掲示物などでも、生活習慣の改善につながるヒントがきっと見つかりますよ。

 もちろん、当日の説明や指導、そして後日届けられる「結果」を、しっかり確認していただきたいところです。時々耳にするのが、「ドックを受けたからもう安心」という言葉です。また、「学校の通知表」みたいに感じたり、耳の痛いことが書かれていたりしそうで、ついそのまま引き出しの奥へ…なんてことになっていませんか?せっかく受診されたのにあまりに勿体ない!繰り返しになりますが、ドックの目的は「点検」です。そして「点検結果から、さらに詳しい検査や実際に治療が必要なものがないかを知ること」です。個々の数値だけでなく、関連する検査を組み合わせた総合的な「判定」を参考にして、必要なら必ず医療機関を受診してください。かかりつけ医をお持ちであれば、結果を持参して検査や治療の必要性を相談したり、ご自身の現状を知っていただいたりすることがとても大事になります。いずれにせよ、「医療機関でのさらに細かな検査」や「治療」が必要なものをそのままにしておいたのでは、見つかった故障を修理しないまま次の航海に向かうようなものです。

 そして、できれば年に1回など、定期的にドックを受診されることをお勧めします。血圧、コレステロール値や糖尿病に関する値などは、生活習慣の変化によって良くも悪くも変わりうるものです。前回と比較することで、その間の生活がご自身の体にどのような影響を及ぼしているかをつかむことができます。改善しているようであれば「頑張った自分にご褒美」を考えてもよいのでは?

 せっかく皆さん、大事な時間とお金をかけて人間ドックを受診されるわけですから、十分に活用していただければと思います。

詳しくはこちらの診療科にて