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公立学校共済組合 関東中央病院

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病気のはなし

目瞼けいれん・片側顔面けいれんについて

眼科部長   三嶋 弘一

 眼瞼けいれんという病気をご存じでしょうか? 一般に「ときどき片方のまぶたがぴくぴくする病気」と思われているようですが、実は違います。ちなみに「ときどき片方のまぶたがぴくぴくする」のは眼瞼ミオキミアという状態で、眼瞼けいれんではありません。眼瞼ミオキミアは眼輪筋という筋肉の攣縮が不随意に起こる状態で、通常片眼性であり、肉体的精神的ストレスが原因になると言われています。有効な治療法はなく、上記ストレスを緩和する(ゆっくり休む)ことで改善する場合が多いです。

 眼瞼けいれんとは、両眼性の疾患で、一番の特徴はまぶたが開けにくくなること(開瞼失行)です。まぶたが開けにくいため、見づらさ、まぶしさや眼の違和感などが生じたりします。また、周りから「目つきが悪い」「いつも眉間にしわをよせている」などといわれることもあります。原因は正確にはわかっていませんが、中枢神経の神経伝達異常と考えられています。40歳未満の患者さんでは、向精神薬や睡眠導入剤などによる薬物が原因になっていたり、化学物質などの外来因子の暴露が原因になっていることもあります。そのような場合には、原因と考えられる薬物を中止することでよくなることがあります。

 一方、まぶたの開けづらさが片側のみの場合、よく観察すると同じ側の頬が引きつっていたり、口の端まで引きつっていることがあります。これは片側顔面けいれんという病気です。顔面の筋肉を動かすための顔面神経の走行のどこかで神経を圧迫するもの(腫瘍や動脈瘤)が存在していて発症することがあります。なので、疑われた場合、頭部MRI、MRA検査で原因を検索する必要があります。原因が見つかった場合はそれを除去することで改善することがあります。

 眼瞼けいれんと片側顔面けいれんで原因となっている異常が見つからない場合、治療法として、ボトックス療法があります。これはボツリヌス菌が産生する毒素を少量ずつ局所注射する治療で、薬物の効果で筋肉の収縮が弛緩することで効果が発揮されます。しかし、1回の注射の効果の持続時間が約2~3か月で、効果が切れた場合、再度注射が必要になることがあります。当科でも施行可能ですので、上記症状がある場合にはご相談ください。

詳しくはこちらの診療科にて