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公立学校共済組合員の皆様へ

メンタルヘルス相談

公立学校共済組合関東中央病院では、
メンタルヘルス相談を行っております。

メンタルヘルス相談をご利用ください

悩みを他人に話すことができず、一人で抱えている状態は誰にとっても苦痛なものです。そして、さまざまな困難に対処している最中にはその苦痛も自覚できず、また、「話しても具体的な解決にはならない」と考えがちなのではないでしょうか。しかし、悩みや不安、心の中の葛藤を話すということ、言葉にすることには、それ自体で大きな意義があります。実際、メンタルヘルスの相談では、多くの方々が、話しただけで「ずいぶん気持ちが楽になった」「聞いてもらえてホッとした」「話しているうちに気持ちの整理がついた」という感想を述べておられます。

また、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴りや、食欲不振、体重減少、胃腸の不調などの身体的不調があるが内科や外科で身体的な異常はないと診断されて、ストレスのためではないですかと助言された・・・という方々もメンタルヘルス相談に来られます。実際、そのような身体的不調の正体がストレス性のメンタルヘルス不調やうつ病の初期であることは少なくありません。

メンタルヘルス相談では、専門家(医師、臨床心理士・公認心理師)の視点から心身の状態を見極めて、ストレス状態への対処について話し合い、また、どのような科を受診すべきかについても助言させていただきます。

プライバシーは厳守されますので、どなたでも安心してご利用頂けます。

メンタルヘルス相談事例について

ご自身や身近な方のメンタルヘルス不調に関する相談や治療の経験が無い場合、実際に行われる相談をイメージしづらいという方も多いのではないでしょうか。

そこで、具体的な相談事例をいくつか提示しますので参考にして下さい。
「本当に相談を受けて良いのだろうか」、「何だか大事になりそうで不安」などといった心配も不要であることが、ご理解頂けると思います。

事例はイメージしやすいよう、利用者の視点から記述しています。
尚、個人が特定されないよう、内容に影響の無い範囲で改変を加えています。

こんなことはありませんか?

【事例1】20代女性「アドバイス通りにやってもうまくいかない。能力不足?」

小学校教員になり3年目。今年度新しく担任した学級には、元気のよい児童が複数おり、授業中騒がしくなることや、子ども同士のけんかが頻繁に起こるようになりました。心配した学年主任の先生が相談にのってくださり、授業の妨害になるような言動が始まったら、早いうちに毅然とした態度で制止するようアドバイスされました。また、同時に複数の子どもへの対応を要する場面も少なくなかったため、授業には教頭先生が一緒に教室に入ってくれることになりました。授業中に大きな声で話し出す子どもに対しては、その都度厳しい態度で注意するようにしましたが、騒がしさを治めることは難しく、それどころか他の子どもに乱暴を働き、教頭先生と暴れる子どもを押さえなくてはいけない状況になってしまうこともありました。「アドバイスを実践してもうまくいかないのは、自分に力がないからだろうか・・・」「自分のせいで周りの先生方に負担をかけている・・・」。そんな考えが浮かび、周囲からのサポートすらプレッシャーに感じるようになりました。放課後は子どもや保護者への対応に追われ、家に持ち帰って夜中まで仕事をする日がしばらく続いたところ、日中ボーっとして、会議で大切な連絡事項を伝え忘れてしまいました。こんなうっかりは今までにはありませんでした。これ以上迷惑はかけられないという気持ちから、誰にも相談できず困っていたところ、様子がおかしいことに気づいた校長先生から、一度メンタルヘルス相談に行ってみてはどうかと勧められました。

相談では、教員を辞めた方がいいのではないかと考えていることを話しました。途中で投げ出したくはありませんが、自分の能力不足のために周りに迷惑をかけるのは申し訳ないと思いました。辞めることを決める前に、今起こっていることを学校内で話せる人がいるとしたら誰だろうかということをカウンセラーに投げかけられ、一緒に考えました。メンタルヘルス相談を勧めてくれた校長先生が浮かびました。

後日、校長先生に今の自分の気持ちを話したところ、「授業中の子どもの個別対応は教頭先生に任せること」「問題が起きたときはその都度、管理職と学年主任と話し合って一緒に対応を検討すること」を提案され、教頭先生や学年主任の先生にもそのようにお願いしてくださいました。自分のやるべきこと、誰に相談するか、が明確になったことで、少し落ち着いてクラスにいられるようになりました。最近は、クラスの状況が大きく改善しなくても、年度末までなんとか乗り切ろう、来年度受け持ちが変わったら自分の調子も戻ってくるかもしれないという考えが浮かぶようになりました。

【事例2】20代初任者「子供達をまとめられるか不安で・・・」

4月に新規採用され、小学校の学級担任になった。クラスには、授業中おしゃべりや立ち歩きをしてしまう児童がおり、当初からどう指導したら良いものか頭を悩ませていた。昨年担任をしていた先生やベテランの先生方に相談すると、児童の個性に合わせて個別に対応するようアドバイスを受けた。しかし、まだ経験の少ない自分では、クラスで個別対応しながら他の児童も指導することは大変で、徐々にクラス全体が騒がしくなってしまった。児童同士のトラブルも増え、放課後は保護者に連絡することが多くなった。そうした日々を送るうちに、仕事を終えて学校を出る時間が遅くなっていき、帰宅して床についても翌日の出勤のことを考えると眠れない日が続くようになった。それでも1学期はなんとか凌ぎ夏休みに入って少し落ち着いたが、2学期が近づいてくると子供達をまとめることが出来るだろうかという不安が強くなり、夜寝つけなくなることが多くなった。そのまま2学期を迎え、クラスの状況は変わらず、心配した同僚からのアドバイスを聞くのも辛くなり、職員室での会話が減っていった。毎日気が重く、食欲も無くなってしまった。そんな時、偶然、公立学校共済組合の雑誌でメンタルヘルス相談の記事をみかけた。他に話せる場所もないので相談してみようと思い、予約を取った。

相談に行ってこれまでの話をすると、様々な出来事に混乱していた頭の中が整理され、何が問題だったのか少しずつみえてきた。職場から離れた場所でゆっくり話を聞いてもらえることも安心できた。また、症状があることで日々の生活に支障が出ていることも自覚でき、医療の勧めを受けて受診をすることにした。

【事例3】30代女性「覚悟して復帰したつもりだったのに・・・」

30代女性。教師という職業にやりがいを感じてむき合ってきました。出産・育児休業を経て職場に戻ってみると、予想していた以上に時間に追われ、へとへとな毎日が続きました。“自分の時間”なんて言葉を思い浮かべると、かえって心がザワザワするようでした。

イライラすることが多くなったかと思うと、訳もなく涙が流れることがあったり…夫から「息子を叱りすぎでは?」と指摘さたことをきっかけに、感情のコントロールが難しくなっていることを自覚するとともに、自信が揺らぐようになりました。

10年来の付き合いがある先輩教諭に相談。「メンタルヘルス相談」を紹介されたものの、わざわざ時間を作って足を運ぶことに躊躇してしまい、ようやく申し込みの電話をかけたのは2ヶ月も後になってからでした。

自分自身のことを1時間も話すのはずいぶん久しぶりのことだったと思います。批判されることもなく、丁寧に自分の言葉を受けとめられていると、自分でも意外なほど様々な思いが言葉になってわきあがっていました。

【事例4】40代女性「学年主任が重荷で・・・」

中学2年生担任。今年度は、担任副担任あわせて13人の学年主任になった。若い先生も多く、体力がある仕事の早い先生たちから「去年はこうじゃなかった」といわれるとプレッシャーを感じ、自分が中心になって生徒指導をしていけるのかと不安になった。学年の先生にアドバイスを求められ、教科の課題作りや采配をふるう立場であるが、求められる役割がこなせていないと感じるようになった。授業や生徒指導を負担に思ったことはないが、学年主任になってみて初めて、様々なタイプの先生たちをまとめたり、学年行事などの指示を出すことが難しいと気づいた。前任校で学年主任をしたときも、計画的に進めていくよう管理職から指摘されることが多かった。前任校より規模の大きい学校での学年主任が重く感じられるようになり、ふさぎこむことが多い。仕事のスピードも遅くなり、夜中にたびたび目が覚めるようになった。 

遠距離通勤になったことで体もきつくなり、イライラすることが増えたように感じる。先日自分のクラスで、授業を始める体勢ができていないと強く注意した後の軌道修正さえうまくできなかった。生徒たちは他の先生の前ではきちっとできるのに自分の前ではなぜ切り替えてくれないのか、元々生徒を叱ることが苦手な自分は生徒指導もできないのかと不甲斐なく感じ、ますます眠れなくなった。

最近近所の方から高齢の父親が認知症ではないかと言われた。自分が疲れていて気づかなかったこともショックだった。父親と2人暮らしなので、この先1人でいろいろ決めていかなければならない不安が急に大きくなり、ホームページで見たメンタルヘルス相談を申し込むことにした。

【事例5】40代男性「住めば都と言うけれど」

今年度異動となり現任校は1年目。慣れ親しんだ前任校を離れ、地域の伝統校へうつることとなった。研究主任として学校全体をまとめていた実績を見込まれ、管理職からはここでもその役割を担うことを求められた。

手探り状態で仕事を始めざるを得ない環境であったが、あっという間に研究校としての連絡調整業務の期限に追われる状況となった。自分が前任校で取ってきたやり方で進めたところ、地域の伝統校ならではの事情が色々と存在し思うように仕事を進められなかった。相談をしたり協力を頼める人も判らないまま、遅くまで学校に残って業務をするようになり、それでも足りない分は休日に家で片付けないと間に合わなくなってしまった。 次第に朝目が覚める時間が早くなり、その後再び寝付くことができなくなった。

学校に行っても仕事の能率が下がってしまい、給食を食べる時間も十分に取れない状況に陥った。

頭の片隅に残っていたメンタルヘルス相談という言葉を辿り、共済のお知らせを引っ張り出してきて予約の電話をした。心理士からは睡眠の状態が悪くなっていること、その結果能率に影響して悪循環に陥っていることが伝えられ、そのまま医師による診察を受けるように薦められた。医師の診察では睡眠が改善されるよう薬が処方され、また自分でやらなければと仕事を抱え込んでしまう傾向についても指摘され、何度かメンタルヘルス相談を受けることを薦められた。

服薬を開始したことで睡眠は改善し、仕事の能率は回復した。再度訪れたメンタルヘルス相談では、異動後にこういった事例が頻発すること、一緒に業務を進めてもらえる人を管理職に決めてもらえるようにとアドバイスを受けた。

【事例6】50代女性「仕事と介護 もう、いっぱい、いっぱいです!」

学級をまとめていくのは仕事のやりがいになっていましたが、最近、子どもへの対応で戸惑うことが増えました。

一昨日も教室で急にキレる子どもの対応をしました。何があったのかゆっくり聴いても、子ども自身が何に頭に来てキレたのか、分からないままでした。その日の夕方、その子どもの保護者から「うちの子どもだけ悪者にされている」とクレームの電話がかかってきました。自分が聴いたことを子どもは「怒られた」と捉えたようでした。相談した管理職から「もっと子どもの気持ちをくみ取ってください」と言われ、やりきれなさを感じて家に帰りました。

家に帰ると介護中の母は元気がなく、熱を測ると高熱が出ていました。急いで病院に連れて行き、そのまま母は入院になりました。入院の手続きや必要な荷物を運び、家に帰ると0時を過ぎていました。

最近、いくら寝ても疲れが取れません。仕事で感じるやり切れなさは収まらず、家に帰ると母の介護で余裕がなく、気持ちが休まらなくて途方にくれます。「メンタルヘルス相談」があるのを知っていましたが、自分が話そうと思うとは思ってもみませんでした。年に1度、病院で人間ドッグを受ける時に合わせて、メンタルヘルス相談を申込みました。そこで初めて途方にくれた感じを言葉にしました。

【事例7】50代男性教諭「立場が変わり、同僚と微妙な関係に」

20年以上中学校で教員をやってきましたが、今年度、教務主任を担当することになりました。現任校の教員は、これまで同僚として数年一緒に働いてきて、困ったことも気軽に話せる仲間です。初めての業務ではあるものの、仲間の協力を得て、スムーズな学校運営に一役買えると思い、心配はしていませんでした。

実際に新年度が始まると、思った以上に大変でした。学校全体の時間割や行事が滞りなく進むよう、いつも緊張感を持って先のことを考えていなくてはいけません。緊張感から解放されるのは、毎日の晩酌の時間だけでした。また、教務主任という立場で学校にいると、これまでと学校の見え方もまるで変わったようでした。生徒と接する時間が減り、今まで仲間として働いていた同僚たちの様子をよく見て、時には指導や指示もしなくてはなりません。特に、教員の負担を増やすような指示をおろさなくてはいけないときは、良心が痛みました。昨年までは、管理職の無理な要望に、仲間内で愚痴を言っていた側でした。

このような板ばさみの大変さは、立場上、今までのように仲間に相談したり愚痴ったりすることはできません。元同僚の教員たちも、壁を感じているのか、以前ほど率直な意見を言ってくれなくなりました。これまでは、自分にとって、職員間の風通しがよく居心地のいい職場でしたが、気づけば、職員室で雑談することもほとんどなくなっていました。

次第に学校に行くのがゆううつに感じられるようになり、特に日曜の夜は翌週のことを考えてなかなか寝付けなくなりました。眠るために、お酒の力に頼ることも増えました。今までのようにぐっすり眠れないので、朝も起きづらく、ついに先日、遅刻をしてしまいました。めったに遅刻をすることがないので、管理職の先生も教員たちも驚いたようでした。自分でも自分らしくないと感じ、ショックでした。このまま生活リズムが崩れていくと仕事に支障を来たすと思い、以前人間ドックで病院に行ったときに知った、メンタルヘルス相談を申し込むことにしました。

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