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病気のはなし

尿路結石について

泌尿器科 中村 圭輔
(緑のひろば 2014年9月号掲載)



 みなさんは尿路結石に関してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
 尿路結石というと突如、腰や脇腹が痛くなりのたうちまわる痛み(疝痛、センツウ)を引き起こす病気と思われていることと思います。尿路とは腎臓、尿管、膀胱、尿道と尿の通り道の総称でありそこに存在する結石が尿路結石となります。その中でも激しい痛みを引き起こすものが尿管結石です。

 尿路結石の歴史は古く7000年前にエジプトのミイラからの発見されており古くから明らかとなっている病気の一つです。
 どれくらいの方が尿管結石にかかるというと、日本人では2005年の調査では10万人に134人程度で、年々増加しています。尿路結石が増加している要因としては肥満や生活習慣病の悪化、遺伝的な素因が大きく影響しています。時に副甲状腺という臓器の機能が活発になりすぎて結石の形成の原因となることもあります。  男性の病気と思われていることが多く、男性:女性が2.4:1と女性に比して男性の方が女性よりも2倍以上多いのですが決して男性だけの病気ではありません。

 水分が不足しがちな暑い時期に多く発症する傾向があります。
 尿路結石の約80%がカルシウム結石(シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)で他には痛風の原因となる尿酸が結石の原因となります。
 予防法は水分やカルシウムをしっかり摂取すること、シュウ酸を含む食物(ほうれん草、紅茶、コーヒー、抹茶、チョコレートなど)を控えることとなります。

 尿管結石の最大の問題は痛みです。誘引なく突如として腰背部の激しい痛みや血尿、時に嘔気・嘔吐などの症状を引き起こします。結石が尿管内に落下し、尿の流れが障害され腎臓に逆流し、腎臓内の圧が高まることが原因と考えられています。
 尿管結石を発症した場合にはとにかく第一に痛みに対する対処が一番なので鎮痛剤を使用して治療していくこととなります。時に、感染を併発したりして抗生剤治療や処置が必要なことがあります。尿管結石が原因と思われる症状があればまず病院を受診してください。

 過去には尿管結石に対してはお腹や腰を切って石を取り出したりする手術を行っていましたが、現在ではほとんどの結石が体外衝撃波(ESWL)や内視鏡手術で、体を切らずに治療可能です。特にレーザー内視鏡手術が可能となってからは今まで難しかった腎臓内結石の内視鏡治療を行うことが可能となりました。

 当院では尿路結石に関して体外衝撃波、レーザー内視鏡手術など全ての治療に対応しております。結石の大きさ、部位、硬さなどを正確に評価し最適と考えられる治療を提案しております。
 尿路結石で心配事があったり、悩まれている場合には泌尿器科外来にご相談ください。


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