当院では転移性肝癌(大腸がんや胃がんなど肝臓以外の臓器に発生した癌が肝臓に転移したもの)に対するラジオ波治療も積極的に行っています。
現在転移性肝癌に対する治療の第一選択は外科的切除ですが、癌の広がりや、患者さんの年齢、希望により切除が行えない患者さんも多数いらっしゃいます。そういった患者さんに対する治療法は今まで化学療法(抗がん剤治療)以外存在しませんでした。
化学療法の成績は年々向上しているものの、ほとんどの化学療法の成績は、癌が多少小さくなったものも含めて有効率は20-40%程度です。
ラジオ波治療では基本的に90%以上で腫瘍の縮小あるいは消失が期待できるため、ラジオ波治療を中心に化学療法などを組み合わせることで更なる生命予後の向上が望めるものと思われます。
図3 89歳胃癌患者さんに対するラジオ波治療。
A治療前超音波 4.1cm大3個の病変を認める。
B治療後CT画像。明らかな残存を認めない
(治療部位は黒く変化している。)
図3 A
症例 胃癌肝転移 89歳 男性
平成13年8月 胃食道亜全摘
平成14年7月 肝転移指摘、TS1無効
9月 RFA目的入院
図3 B
ラジオ波後CT