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患者さまへ

消化管内科

切らずに治す胃がん・大腸がん

胃・大腸内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)を使った手術〜
消化器内科での胃がんの手術

  • 胃内視鏡(胃カメラ)を使用するのでお腹を切りません
  • 1〜2時間程度の治療時間
  • 早期の胃がんであれば完治できます

お腹を開けないで内視鏡(胃カメラ)での胃がんの切除手術です。
内視鏡切除の治療には内視鏡的粘膜切除術(EMR)や、さらに、高度な内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などがあります。
図AにEMRを、図BにESDを示します。特にESDは、粘膜にとどまる早期胃癌であれば理論上大きさが何cmでも切れる画期的な治療法です。

図A;内視鏡的粘膜切除術 (Endoscopic mucosal resection ; EMR)

図B;内視鏡的粘膜下層剥離術 (Endoscopic submucosal dissection ; ESD)

早期胃がんの内視鏡的切除の治療時間は1〜2時間程度です。胃のESDの治療を受けられた患者さま数は別表をご覧下さい。
実際のESDは以下の図C、Dをご覧下さい。

図C;実際の内視鏡的粘膜下層剥離術; ESD @
(胃角部瘢痕部の早期胃癌)

図D;実際の内視鏡的粘膜下層剥離術; ESD A
(10cm大の早期胃癌)


胃・大腸内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)を使った手術〜
消化器内科での大腸がんの手術

  • 大腸内視鏡(大腸カメラ)を使用するのでお腹を切りません
  • 大腸ポリープであれば日帰り手術が可能です
  • 更に難易度の高い手術にも対応しています

3個以内の大腸ポリープや2cm以下の早期の大腸癌であれば外来で大腸内視鏡検査時に切除しています。
その日の内に帰れますが組織結果は後日、外来に来て頂きます。
この日帰りの大腸内視鏡的粘膜術(EMR)は2007年で307件、2010年で358件ありました。
さらに難易度の高い2cm以上の腫瘍に対しての大腸内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は2008年に20件で本年は2009年は31件と増加しています。
この治療には入院が必要になります(入院期間は2-8日間程度で切除する大きさにより異なります)。

図E;大腸SM1癌の大腸内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)


胃内視鏡(胃・大腸カメラ)による胃・大腸の手術の治療実績

  胃 EMR 胃 ESD 大腸 ESD
H19(2007) 7 43 8
H20(2008) 8 52 20
H21(2009) 5 49 31
H22(2010) 2 45 21
H23(2011) 3 48 29

いずれ上記の件数が、10〜20年後に世田谷地区の消化器癌死亡率を減少させていくものと確信しております。


80歳以上の早期胃癌の内視鏡治療について

1994年から治療当時80歳以上の胃癌の内視的切除をうけられた患者様に、2009年当科でアンケートを実施しました。
結果として平均88.6歳、5年生存率70%以上と現在までの14年間、元気に長生きされている方が多いことがわかりました。

図F; 当科における80歳以上の 早期胃癌の内視鏡治療の効果判定,
Kaplan-Meier 法による生存率曲線

治療後の平均年齢88.6歳(元気な方も多いのでまだまだ延びます)
ちなみに2007年日本人の平均寿命は男性79.19歳,女性85.99歳でした。

胃癌の死亡因子がなくなり平均寿命より長生きされていることがわかりました。

※アンケートにご協力頂いた方々にこの場を借りて深謝いたします。



 


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